名字と地名と漢字
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★ 「名字の由来」を勉強すると「地名」にいきつき、「地名」を勉強すると「歴史や古代語」に行き着く。そして「古代語」を勉強すると「漢字」に行き着く。ということで、このページでは漢字の勉強をして見たいと思います。


■ 漢字を発明したのはだれか?
・ 中国の伝説によると、古代中国の蒼頡(そうけつ)が、ぼんやり野原を眺めている時に、鳥や動物の足跡を見つけた。その足跡から、動物を判別出来たことから、他の物なども形で表せないかと考えて漢字を発明した。
・ ただ、実際には紀元前1300年あたりの甲骨文字が始まりと言われる。

■ 漢字の伝来
・ 古事記によれば、日本に漢字が伝来したのは、285年に百済の王仁(わに)が論語を携えて渡来し、倭王に献上したのが始まりと言われる。しかし、志賀島への金印の伝来したのは紀元前(起源一世紀?)で、その時点で日本国内でも漢字が認識されたと解釈できる。
・ 奈良時代になって、ようやく一般的に漢字が使われるようになったが、地位の高い人限定。
・ 平安時代に漢字からひらがなとカタカナを生み出した。ひらがなは漢字全体を崩して作られたが、カタカナは漢字の一部を簡略化して作られた。

■ 漢字の種類
※ 「六書(りくしょ)」とは漢字の成り立ちを六つに分類したもの。

(1) 象形文字: 物の形をもとに、文字化した。

(2) 指事(しじ)文字: 抽象的な物事を表した文字。「上」「下」。

(3) 会意(かいい)文字: 異なる意味のある文字を複数会わせる。人が木陰で休む様かは「休」。「峠」など。

(4) 形声(けいせい)文字: 音と意味をあわせた漢字。漢字の大半はこれ。
・ 江は「シ(さんずい)」と「こう」が合わさった。「工」は緩く曲がったと言う意味。

(5) 仮借(かしゃく)文字: いわゆる「当て字」。西は「目の粗い籠をあらわした象形文字。別に西の方角を表す文字が存在し、その音が西に似ていたことから、西を採用した。その後籠の意味は失われ、方角の意味だけが残った。

(6) 転注(てんちゅう)文字: 部首が同じであれば、意味を共有することができる文字。「孝」と「老」。現在はほとんどないとされる。

※ 当て字: 外来語に多い。瓦斯、倶楽部など。
・ 藪医者 藪は野巫(やぶ)のことで、医術と呪術を使って稚拙な医療を行う田舎医者。やぶを掻き分けた田舎。

■ 漢字の意味

【亜】(ア/つぐ)象形文字(人名漢字)
・ 古代人の住居や墓を上から見た形を表している。
・ 一般には「〜に次ぐ」という意味。【例】亜熱帯・亜流

【愛】(アイ/いつくしむ・いとしい)会意文字(人名漢字)
・ 心を残して立ち去る人の姿。

【衣】(イ・エ・イン/ころも・きる・まつり)象形文字
・ 襟元を合わせた形を表す象形文字。
・ 「衣」という字には着る人魂の一部が宿ると考えられ、「衣」と「例」には密接な関係があった。
・ 「憑依(ひょうい)」の「依」は「人」の字に「衣」を添える形で、「人」が「霊」を宿っている「衣」を着た状態を「憑依」という。
※ 「憑依」: 頼りにすること。霊がのりうつること。

【宇】(う): 「軒」や「屋根」を意味し、建物の「〜軒」を意味する。【全訳古語辞典・東京書籍】

【懐】(エ・カイ/ふところ・なつかしい・おもう)形声文字
・ 「懐」は人が死んだときに涙を流して悲しむ姿を表す。
・ 「?」は心の痛みを表す。

【依】(エ・イ/よる)(人名漢字)
・ 衣を人により添えて霊を移す儀礼を表している。
・ 古代中国では、「衣」に人の霊が乗り移ると考えられていた。

【絵】(エ・カイ)形声文字(人名漢字)
・ 五色色の糸で織った模様織りの織物を表している。

【栄】(エイ/さかえる)形声文字(人名漢字)
・ かがり火が明るく燃えるさまを表している。
・ 「誉れ」や「栄え」を意味する。

【悦】(エツ/よろこぶ)形声文字(人名漢字)
・ 神の気配が現れることを喜ぶ様子を表している。
・ 「うっとりと喜ぶ」という意味。

【遠】(エン・オン/とおい・おち)形声文字
・ これにも「衣」が含まれるので「霊」に関係あると推理する。
・ 死は肉体の消滅だが、魂は肉体から離れて遠くにいくと信じられていた。
・ 「遠」を分解すると、右側は襟元(衣)に魂を包む玉(口)とわらじ(土=止)をおく儀礼を表し、左側の「?」は「行くこと」を意味し、死者を遠いところに送ることを意味する。

【桜】(オウ/さくら)形声文字(人名漢字)
・ 貝の首飾りを巻いた女性を表している。

【音】(オン・イン/おと・ね・たより)会意文字(人名漢字)
・ 言葉にならない声を奏でるを表している。

【果】(カ/はたす・はてる)形声文字(人名漢字)
・ 木の枝先に果実がなっている様子を表している。
・ 「くさかんむり」をつけた「菓」は、果物のように甘い食品という意味。

【佳】(カ/よい)形声文字(人名漢字)
・ 地面に置いた瓶を土で覆ったことに由来する。
・ 「圭」は「玉」を重ねたもので、「玉=魂」で、霊力が盛んであることを意味する。これに「にんべん」をつけて「よい」という意味になった。

【加】(カ/くわえる)会意文字(人名漢字)
・ 農具を祓い清めて作物の生産増加を祈願することを表している。

【可】(カ/よし・ゆるす・べし)会意文字
・ 「口」の部分は「サイ」と読み、神への祈りである祝詞を入れた器を表す。
・ 「外側」の部分は「木の枝」を表している。
・ 従って、祝詞を入れた器に向かって木の枝を振りかざす姿を表している。古代人は願い事は木の枝を打ち付けて神に祈ったのに由来する。

【嘉】(カ/よい・よし)形声文字
・ 「嘉」はその年の豊作を祈願する農耕儀礼にまつわる文字。
・ 「加」の「カ」は「鋤」の形。その鋤で清めて、作物が害虫などの被害に会わないように祈ることを表す。
・ 「加」の上の部分は、「太鼓」の「鼓」の左側で、太鼓を表している。
・ 太鼓を叩いて、その土地の霊を呼び覚まし、田畑を肥沃な大地にして貰おうという思いを表している。
・ 「喜」も太鼓を表し、太鼓の音色を捧げるという意味がある。
・ 神様は「太鼓」が大好きなのだそうだ。「神楽太鼓」はまさに「神様を楽しませる太鼓」
・ だから、神社なんかでは太鼓を打ち鳴らすんだねぇ。

【介】(カイ/たすける)(人名漢字)
・ 体の前後によろいを着けた人を表している。
・ よろいをつけて他人と隔てることから「界」と同じ意味を持つ。
・ 助けるという意味から。「介護」「介助」「介抱」などの熟語ができた。
※ 昔、武士の名前に「介」がついたり、官位に「介」がついたりした。【例】「織田上総の介信長」

【姫】(キ/ひめ)会意文字
・ ふくよかな乳房の女性をあらわす。

【鬼】(キ・おに)
# 鬼の付く主な地名
・ 秋田県角館市鬼壁(おにかべ)
・ 福島県岩代町鬼瓦(おにかわら)
・ 宮城県鳴子町鬼首(おにこうべ)
・ 佐賀県北方町鬼黒山(おにぐろさん)
・ 島根県津和野町鬼瘤山(おにこぶやま)
# 鬼のつく名字
・ 鬼頭: 紀氏(木氏)+藤氏(藤原氏)=木藤。から紀藤→鬼頭となった。
・ 百目鬼(どうめき): 渓谷の水流音に由来する。
・ 五鬼勝(ごきしょう): 神にささげる食器に由来する。
・ 九鬼(くかみ): 綾部藩主の子孫。

【基=墓】
参考資料である「漢字の民族史」の著者の「丹羽基二」さんは、本の中でこう述べている。
「基二=墓二だったのかぁ。基は墓のカモフラージュ。」
色々と逸話があるようで、興味のある人は本を読んでください。

【客】(キャク・カク/まろうど)会意・形声文字
・ 「客」の字の由来は「お客様は神様です」に表れている。
・ 「客」とは御霊屋に降臨した客神(まろうどかみ)を意味する。
・ 客神とは、異族の神のこと。

【久】(キュウ・ク/ひさしい)会意文字
・ 横たわった死体を木で支えた形から生まれた。
・ 古代の中国人の思想では、「死」は「永久のもの」、「不滅のもの」という意味を持っていた。
・ 「久」を木箱に納めると「柩」という文字になる。
※ キョンシーか?

【凶】(ク・キョウ/わるい)会意文字
・ 「凶」の「メ」は魔除けのおまじない。
・ 「凵」は胸の形をしており「メ」は死んだ人の胸に朱色などでメ形の文様を描いて死体に悪い霊が乗り移らないようにおまじないをすることを表す。

【橋】(キョウ/はし)
・ 結界へかけられた橋、つまり神橋をいう。
・ 御橋、三橋高橋
・ 「橋」は、 「木」「夭」「高」の合字。夭: 頭をまげて、身をくねらせて舞う意味。女の霊力。巫女(ふじょ)。
・ 橋は古代は、「神を招く標識」を表した。

【空】(くう)
・ 「空」は「きのした」と読む。「かきくけこ」の「きのした」は「く(くう)」。
・ 「空」という名字の祖は「豊臣秀吉」と言われているが詳細は不明。
・ 空=穴+工: 穴を工具で掘ることで、今で言う「空」とは全く関係なし。

【化】(ケ・カ/ばける)会意文字
・ 「化」の左側の「イ」は正常に立っている人を表す。右側の「ヒ」は逆立ちしたり、倒れたりしている人の姿を表す。
・ これらを合わせて、「生者」から「死者」への変化を表している。
※ お化け: まさにこれだね。
※ 化粧: これもかぁ〜。
※ 変化: これもだね。

【憲】(ケン/のり)形声文字
・ 「憲」の字には「手本」や「きまり」「役人」といった意味があり、漢字の成り立ちは刑罰をあらわしている。
・ 目の上に、刻画のような入れ墨を加えた形を表す。

【彦】(ゲン/ひこ)会意文字
・ 古代中国では男子が成人したときに額に入れ墨をいれて元服を祝った。「彦」という字はその儀式を終えたものを形取った。

【口】(コウ/くち): 神への祈りの言葉、祝詞をいれる器を表す。

【行】(コウ・ギョウ/いく・ゆく)象形文字
・ 人々が行き交う十字路を表す。

【降】(コウ/おりる・ふる)形声文字
・ 神がはしごを使っておりることを表す。
・ 「こざと偏」は「はしご」を表す。
・ 右側は、はしごに対して下向きの両足跡を表す。

【幸】(コウ/さち)会意文字
・ 「幸」という字は「罪人につけられた手かせの形」に由来する。
・ 一度、手かせをはめられ罪人になったが、そこから逃れられて幸せという意味が込められている。

【高】(コウ/たかい)会意文字
・ 「高」という字は、凱旋門に眠る死者達に祈りを捧げ、魂を鎮めることを表す。

【告】(コク・コウ/つげる・いのる)会意文字
・ 木の枝を祈りの器に挿し、それに祈りの文を添えて神に告白する事を表す。

【斎】(サイ)
・ 斎とは、神に仕える時、ものいみ、すなわち身を清めることを意味する。

【妻】(サイ/つま)会意文字
・ 女が三本の髪飾りを手にした姿をあらわす。

【罪】(ザイ/つみ)会意文字
・ 入れ墨を彫る針の形など、刑罰を意味する。

【崎】(さき)
・ 神奈川県の「三崎」は元々は「御崎」といった。
・ 神聖なものとして、御をつけた地名は多い。千葉県御宿など。

【参】(サン/まいる)象形文字
・ 神の御前にひざまずく簪(かんざし)きらめく美しい女性をあらわす。

【字】(ジ/やしなう・あざな・もじ)会意文字・形声文字
・ 神の子をやしなう。
・ 「うかんむり」は家を表すのではなく、祖先の霊を祀る廟屋(びょうおく)を表す。古代中国では生まれた子はまず廟屋につれていかれた。日本でいうお宮参り。
・ 先祖の霊に報告すると、「その子は神の子」となる。
・ この儀式の際につけるのが「字(あざな)」で、大人になると「名」が授けられたので、昔の人は二つの名を持っていた。

【雀】(じゃく): 少 + 隹 「隹」は鳥という意味か。つまり、「小さい鳥」か。

【習】(シュウ/ならう・ならわし)会意文字
・ 「習」は「羽」と「日」に分解できる。
・ 「日」は祭祀の器を表す。
・ 「羽」は「呪飾(じゅしょく)」として使われた。
・ これらを合わせると、祭祀の器の上に羽をすりつけ、器の中の霊力を高め、その行為を繰り返すことを表す。

【拾 ・ 十】
・ 「手」を「合わせる」と「5+5=10」
・ 「十」は「つなし」とも読み名字にもあるらしい。「一、二、、、、八、九」までは「ひとつ、ふたつ、、、、やっつ、ここのつ」と読むが、「十」には「つ」がつかない。

【生】(ショウ・セイ/うぶ・なま)会意文字: 草木のみずみずしさに人間の生き様を見る意味。

【政】(ショウ・セイ/まつりごと)形声文字
・ 「政」は、治める、正しくさせるという意味。
・ 税金をとりたてることを「征」という。
・ 征服した土地から税金を徴収して管理することを「政」という。

【笑】(ショウ/わらう・えむ)会意文字
・ 天高く両手を突き上げ、一生懸命身をくねらせて踊る女神の姿を表す。
・ アメノウズメノミコが天岩戸の前で踊る姿に八百万の神が笑ったことに由来する。

【杖】(ジョウ/つえ)形声文字
・ むち打つ姿を表している。
・ 「杖」の右側は「丈」で「鞭をおおきく振り下ろしている人」を表す。
・ 「杖」の左側は「木」。木の枝は兵器に、そして重要な儀式の道具に用いられた。また刑罰にも用いられ、「杖形(じょうけい)」といった。

【身】(シン/み)形成文字
・ 子供を身ごもった妊婦の姿を表す。

【寝】(シン/ねる)形成文字
・ 「宀(うかんむり)」は「家」や「部屋」のこと。
・ 「寝」の右下の部分は「帚(ほうき)」を意味し、神や祖先の霊を祀る祭壇を清める時に使う枝のこと。
・ その神聖な儀式が行われる部屋を「寝」という。

【尋】(ジン/たずねる・ひろ)会意文字
・ 「尋」の「エ」は「神に献上する呪具(じゅぐ)」。
・ 「ヨ=又=右手」
・ 「寸=左手」
・ 左右の手に呪具と祈りの器を捧げ、神に啓示を問うこと。

【数】(スウ/かず)会意文字
・ 処刑をうける女性の姿をあらわす。

【省】(セイ・ショウ/かえりみる・はぶく)会意文字
・ 呪力を増すために眉飾りをつけて、真実を見抜く目で諸国を巡察し、取り締まることを「省」という。

【赤】(セキ/あか)会意文字
・ 古代の人たちは火を神聖なものとしていた。
・ 「赤」は「大」と「火」から成り、大の字になった人を火であぶる様子を表す。

【掃】(ソウ/はく・はらう)形声文字
・ 「帚」という字は「ほうき」の形から生まれた象形文字。
・ 「てへん」は「手」で、「帚」を「手」で持つことを表している。
・ 現在と違って昔の掃除は儀式の意味合いもあった。

【尊】(ソン/たか・みこと・たっとい・とうとい)会意文字
・ 神様に御神酒を献上する姿を表している。
・ 「樽」は御神酒を入れる木の器を表す。

【存】(ソン・ゾン/ながらえる・ある・たもう)会意文字
・ 人間の生存は神の元に許されるものであることを表す。
・ 「才」の中に「子」が横たわっている。

【丹】(たん)
# 丹は、富と長寿を保つ妙薬で秦の始皇帝が徐福を日本に派遣して探させた。
# 日本の薬の名前には丹がつくのが多い。仁丹、万金丹。
# 丹仁は睾丸のこと
# 丹のつく地名(丹生・にう): 山形県尾花沢市丹生など。
# 丹生(にう)は壬生(みぶ)と同じ語源。
# 宮城県名取郡は昔は丹取(にとり)郡と読んだ。
# 壬生は、貴人の保育係。
# 丹羽も丹生で、古代の丹取り。
# 丹生: 三重県多気郡勢和村(旧丹生村)をルーツとする。
# 丹野、なども一族の名字。
# 丹波は田庭で伊勢皇太神宮の神田。
# 丹後は丹波の後国。
※ 「丹波」と「丹後」の名字は、薬の「丹」由来ではなく地名由来。

【展】(テン/のびる】形声文字
・ 「展」の「尸」は、人が身体を硬直させたまま横たわっている姿を表す。
・ 「展」は全体では、衣の襟元を展(ひら)いて、汚れを外に放ったという習わしに由来する。

【投】(トウ/なげる)会意文字
・ 「投」の作りは「枝状の槍を投げる姿」を表す。上は「鳥の短い羽」を表す。

【童】(ドウ/わらべ・しもべ)形声文字
・ 古代中国では、入れ墨は刑罰の一つで、罪人の目の上には入れ墨が彫られた。
・ 女性の罪人は「妾(めかけ)」と言い、男性の罪人は「童(どう)」と呼ばれた。
・ 受刑者は髪を結わなかったので、後年髪を結わない子供達のことも「童」というようになった。
※ 「童歌」。これから連想するのは「ほのぼの」とした感じだが、漢字のルーツまでたどると空恐ろしさを感じる。

【椥】(なぎ)
・ 京都の地名で国字。神社の参道の目印として植えられた梛(なぎ)。

【辺(邊)】(なべ、へり、へん、ほとり)
# 辺(わたなべ)、綱(わたなべ)という名字も存在し、どちらも渡辺綱に由来する名字だそうだ。
# 逸見: はずれに見えるもの。
# 辺野木(へのき): 村の境などに生える目印の木。
# 辺谷(へたに): 村はずれにある谷、墓。
# 辺方(おいわけ): 追分、辺分の転字。村はずれ。
# 東京都檜原村に人里(へぼり・へんぼり)という地名があるが、昔は辺里と書いた。辺里が「へ」に転じ、「人」になった。はずれの村という意味。他説あり。

【若】(ニャク・ジャク/わかい・もしくは、なんじ)象形文字
・ 「若」という字は「巫女のある姿」を表している。
・ 本来、巫女は「神降ろし」や「神がかり」などの儀式で、神霊を自分の体に憑依させ、神のお告げを人々に伝える。
・ 髪振り乱して、踊り狂う姿を表したのが「若」という字である。

【乳】(ニュウ/ちち)会意文字
・ 可愛らしい子供に母親がお乳を与えている光景をあらわす。

【林】(はやし)
# 林: 林、生やすから。拝志。林は平面に広がる。森は上下に伸びる。
・ 林は日本だけてはなく、朝鮮や中国にもある。従って、朝鮮や中国の林と区別するために、東海林と表記した。
・ 東海の地名があるところ: 茨城県東海村、宮城県村田町、山形県大江町、河北町。
・ 東海林は寒河江市や鶴岡市にある。
# 丹羽基二先生によると、東海林は林族の中でも特異的で、日本の雑木林から生まれた林族。

【原】(ハラ)
・ 原ははらっぱとは限らない。「張る」に由来する。
・ 「原」を「ハル」と読むのは「朝鮮系の呼称」。現在でも朝鮮語で「原」を「バル」と読む。

【浮】(フ・フウ/うく・ただよう)形声文字: 水に漂い浮かぶ人間の死体を表している。

【夫】(フ/おっと)象形文字
・ 「大」の字に「一」を加えたもので、「一」は簪をあらわす。
・ 古代の男性は成人すると長い髪を結った。そのときの簪。

【風】(フウ/かぜ・ならわし)形成文字
・ 「風」は「凡」と「虫」の合体。
・ 「凡」は「鳳(おおとり)」の羽の広がりや風が巻き起こる音を意味する。
・ 「虫」は「蛇」を意味する。
・ 「鳳」と「蛇」が合体すると風を司る神獣(しんじゅう)の龍になるとされた。

【文】(ブン・モン/あや・もよう・かざり・ふみ)象形文字
・ もともとは胸に描いた「×字」の入れ墨の模様を表している。古代にはこれを「文身(ぶんしん)」と言った。

【平成】(へいせい)
・ 平成の年号を決めるに当たって、人名、地名、会社名などに使われていないことをたしかめたらしいが、岐阜県武儀(むぎ)町に平成(へなり)という地名がある。
・ 平成(へなり)=辺在(へにあり)で、村はずれにある墓地の事。野辺送りは今も使う。死者の遺体を野や谷に葬る。

【母】(ボ/はは)象形文字
・ 「女」の真ん中に「乳首をふたつ」つけたのが母。

【放】(ホウ/はなつ)形声文字
・ 

【御巫】(みかなぎ)
・ 御巫は「みかなぎ」とよむ。倭国では、巫の一族が広まって、巫部(かんなぎべ)となり、部民となった。

【名】(ミョウ・メイ/な)会意文字
・ 「タ」は神にささげる祭肉(さいにく)を表す。
・ 皿に盛った祭肉を神に捧げる事を表す。
・ 名前を決めるときは神の許しが必要だった。

【無】(む)
・ 無は舞から転化したもの。
・ 禅宗では、無を悟りの一つの門とする。

【免】(メン/まぬがれる)会意文字
・ 股を広げている女性が出産に臨む姿をあらわす。
・ これに女辺をつけると、「分娩」の「娩」になる。

【憂】(ユウ/うれい)会意文字
・ 夫の死を悲しみ喪に服する未亡人の姿をあらわす。

【要】(ヨウ/いる・かなめ)象形文字
・ ほっそりくびれた腰回りをあらわす。

【里】(り): この漢字は。上の「田」と下の「土」に分解されるが、「土」はいわゆる「つち」ではなく、「社(やしろ)」の右側をとった略字体らしい。つまり、「田をおこし、集落の中心に社を祀ったのが「里」。

【令】(レイ・リョウ)会意文字
・ ひざまづいて神の神意を伺う姿を表す。
・ 令の上半分は神官の烏帽子をかたどっているという説もある。

■ 地名の漢字の意味

【浦】: 浦はなにも海辺や川辺だけでは無い。内陸部の「浦」もある。古語では木の梢のことを、「うらき」という。「うら」は「末」のことで、末端を意味する。川の上流部、平野の末端、谷の奥などを意味する。
【江】: 河川。
【蒲】: 泥深い。「鎌田:泥深い田」
【砧】: 布をたたいてツヤを出すための道具。
【隈】: 湾曲を表す。「隈川:湾曲した川」
【込】: 多く集まるところという意味。
【佐久】: 細い台地。
【嶋】: デルタ状の土地。
【総】: 古語で「麻」を意味する。
【丁目】: 丁は条里制に由来し、目は免で免田(租税を免除された田)のこと。
【戸】: 入り口。
【幡】: 「旗」のことで、よく源氏の白旗を意味することがある。
【埴】: 赤いと言う意味。「埴田」は関東ローム層の赤土を意味する。
【保】: 台地。
【俣】: 河川の合流点。
【牟礼】: 古代朝鮮語で「山」を意味する。
【谷(やつ)】: 湿地のこと。

# 集落を意味する漢字
・ 「吾妻鑑」に熊谷や鳩ヶ谷は熊井(くまがい)、鳩井(はとがい)とある。
谷(がい)は、「囲」「垣」のことで、集落を意味する。
江も井と同じで集落を意味する。
・ 「蘇」は鉄・金、那は国、曷(か)は村やを意味する。
・ 「賀」や「我」は古代朝鮮語で集落を意味する。
・ 石川市川の「川」は古代朝鮮語の津(なり)・川(なり)の転訛で人や物の集まる市・都・港のこと。鉱山鍛冶集団などの非農民集落を川と言う。
・ 大木・青木の「木」は新羅の羅。木は国や村の意味。
・ 山口野口の「口」は人の数をいい、集落を意味する。
※ 養老戸籍: 「戸四十四、合口四百五十四」
・ 稲毛の毛は、木と同じで集落を表す。
・ 福島の「島」は一定の支配区域、集落を意味する。
・ 「瀬」は鉱山鍛冶集落のこと。
・ 渡来人は「地」を田と呼んだ。
・ 「藤」は唐の佳字で、唐は韓であるから、韓人集落を「藤」と言う。
・ 「中」も集落。
・ 「場」も集落。
・ 「橋」は土師の佳字で土師集落を表す。
・ 「原」も鉱山鍛冶集落のこと。
・ 「本」は「下」の佳字で、「浦」の意味がある。海洋民の集落を意味する。

■ 丹羽先生の著書によると、日本の苗字の約90%は約300の漢字で書ける。
・ 日本の苗字は約27万で、使用漢字は約5000(国字もふくむ)
・ 地名の数は約1000万 使用漢字は約1万5000
・ 国土地理院の2万5000分の一の地図に掲載されている地名は38万4959。

■ 名字や地名と漢字の雑学

【地名の頻度】 【詳細
# 金井弘夫編の新日本橋地名索引によると、全国に存在する地名
・ 中村(236箇所)、原(205)、新田(191)、山田(187)、中野(181)。

【田】(た、でん)
# 田のつく名字は丹羽基二先生の調査では、100人中13人。
・ 九州(15)、東北(10)、関東・東海(13)、関西(17)、中国・四国(17)
※ やはり、米作中心の弥生文化の西日本に多い。
※ 最多は、田中

【地名の田】
・ 中国で田というと水田だけとは限らないが、日本では水田を意味する。
・ 陸田(はた)が畑(畠)になった。田の接頭語として「ハ」が、接尾語として「ケ」がついた。「ハ」は火(ほ)または乾(ひ)で、「ケ」は処という意味で土地を意味する。
・ 畠は白い田で乾いた田。畑は焼田から。これらの字は漢字ではなく国字

【タ】(古代語のタ)
・ 「タ」は古い大和言葉だが、稲は南方からの渡来物だから、稲と一緒に渡来した言葉。
・ 南方で、一定の区画や土地を意味する「タン」が語源か?「アフガニスタン」「タジキスタン」

【つか】(塚)
・ 「つか」は狭義的には「墓」を、広義的には「小高く盛り上がった場所」を意味する。

【林と森】
・ 林という地名: 148箇所
・ 森という地名: 179箇所
# 森: 森、こんもり。樹木のモリは和訓。
# 林: 林、生やすから。拝志。
※ 林は平面に広がる。森は上下に伸びる。
・ 丸森など、森がつく地名が東北には多いとされるが、この森は山のこと。

【名字が、多いのは地名が多いから】
小林が多い所は新田も多い。開拓しやすいから。
小林の多くは植林した人工的なものが多く、租税の対象にもならない。
だから、小林は、生えたのではなく生やした。

【花】(はな)
・ 花とは、端(はな)すなわち、木の先(崎と同じ)に咲く(開く・さく)。
・ 先(さく)、咲(さく)、花(はな)、鼻(はな)は同様の語。

【深い谷、浅い沢】
# 谷の地名(15172)
# 沢の地名(18098)
※ 沢は東日本、谷は西日本に多い。
・ 大沢(102)、平沢(43)、長沢(41)
・ 大谷(152)、長谷(75)、西谷(59)
※ 古代は
・ 沢は「佐波」、谷は「多爾」と書いた。
・ 沢の語源は騒がしい。

【サワサワと流れるから沢になり、カワカワと流れるから川になった】
・ 川のつく地名(41409)
・ 山のつく地名(31465)
・ 中山(156)、丸山(134)、小川(117)

【旧字体・新字体】(の名字) → 【詳細

【苗字に多く使われる漢字】(丹羽基二先生による)
# 田 > 藤 > 山 > 野 > 川 > 木 > 井 > 村 > 本 > 中 > 小 > 佐 > 原 > 大 > 島 > 高 > 松 > 谷 > 沢 > 橋

【地名に多く使われる漢字】
# 川 > 田 > 大 > 山 > 野 > 島 > 東 > 津 > 上 > 原

【野原と原野の違い】
・ 原=ハル(治・開)、ハリ(墾・播・張)で開墾地の意味もある。で、結局どうなの?


【参考資料】 
・ 漢字の世界 イースト・プレス
・ 漢字の民族史 丹羽基二著 大修館書店
・ 成り立ちで知る漢字のおもしろ世界

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